「科学・技術とヒューマニティ」
≪バージョンⅡ ~生命科学~≫ 参加者を募集します
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「科学・技術とヒューマニティ」
-科学・技術の意思決定に関心のある方々のために-
昨年2014年に開催致しました「科学・技術とヒューマニティ」セミナーは、おかげさまで好評を博し、参加者の皆様全員から継続して本セミナーを開催するようにと強いご要望を頂きました。それに応えるべく今年度も「科学・技術とヒューマニティ」≪バージョンⅡ≫を企画しました。使用いたしますテキストも一部改編しました。
また今回は、「生命科学」を懇話会のテーマに取り上げました。
昨年度とは一味違うセミナーとなります。
実施要項は下記の通りです。
参加ご応募をお待ちしております。
記
テキスト編纂・セミナー構成
村上陽一郎先生
東京大学名誉教授(科学史家、科学哲学者)
一般社団法人日本アスペン研究所副理事長
【開催日】 2015年5月22日(金)~5月24日(日)
【会 場】 クロス・ウェーブ府中
〒183-0044 東京都府中市日鋼町1-40
http://x-wave.orix.co.jp/fuchu/
【申込締切】 2015年3月14日(土)
【科学・技術とヒューマニティ・セミナーの企画の背景と展望】
「エグゼクティブ・セミナー」、「ヤング・エグゼクティブ・セミナー」の卒業生から、「古典に学ぶ」対話の次の段階を求める声も多く聞かれます。本セミナーは、そのような皆さまからの要望に応えると共に、過去のアスペン・セミナーに参加しておられなくても科学・技術の意思決定に関わる立場の方々を意識して構成した全く新しいセミナーです。
今回もまた「科学・技術」と「ヒューマニティ」を二つの柱として、「古典」が語りかけることと我々が直面している課題の間を「橋渡し」する対話を参加者のみなさんと共に構築したいと思います。それは、「より善く生きる」という精神に基づいた次世代、次々世代のための明るい未来への「橋渡し」にもなると信じています。
村上陽一郎先生によるテキスト巻頭言より抜粋:
(前略)近現代社会の特性としての、政策的意志決定に、非専門家である一般の個人が参画するということは、ほとんど全くない、という状況が生まれました。ここでは、専門家集団による専決制が当然のこととされたのでした。
この状況への反省は、二〇世紀もかなり終わりに近くなってから、漸く人々の関心を惹き始めました。一つには、専門家集団の判断が、必ずしも十全ではない、という事実に、人々が気付いたからです。(中略)もう一つには、やはり近代市民社会に生きる個人として、しかも「公共」の問題に、個人一人ひとりが関心を失わず、それぞれが持っている常識や良識を持ち寄って、社会的意志決定に参画することが望ましい、という価値観も働いています。(中略)単なるマーケット・リサーチではなく、言わば「衆知」を持ち寄って、望ましい未来社会の実現のために、どのような製品やシステムが必要であり、あるいは必要でないか、を考えていくような仕組みを、今私たちの社会は造りだそうとしています。
このセミナーは、このような状況を造り上げてきた、重要な著作を、古典時代から現代にいたるまで、万弁なく取り上げて、実態の理解と将来への展望とを得ようとして企画されました。様々な領域の方々が、関心をお持ちくださり、参加して下さることを切望しています。
【対象】
企業、行政、NPOなど広い分野から、役員・管理職・次世代のリーダー候補の参加者を募ります。ただし対話という性質上、原則20名とさせていただきます。
【懇話会の実施】
本セミナーでは、著名な識者をお招きする懇話会を2回を実施いたします。
懇話会 I
講演者: 村上 陽一郎 氏(東京大学名誉教授、元東洋英和女学院大学学長)
(東京大学卒業。専門は科学史、科学哲学、科学技術社会学)講演題目: ゆりかごの前から、墓場の後まで
要旨: 現代科学・技術は、医療への応用によって、人間の<生>を徹底して制御するようになりました。生殖補助医療は授精そのものを管理し、脳死の採 用により「死んだ」後まで、医療が介入するようになったからです。このような事態のなかで、一人の人間の始まりと終わりに、革命的な変化が起 こっています。しかし、社会の持つ既存の倫理観や、法的規制は、この変化に追従しきれないままです。この懇話会では、人間の二つの極点、始まりと終わりを巡って私たちが直面する問題の深刻さを、タブー抜きで正面から考えてみたいと思っています。
【村上先生記】
懇話会 II
講演者: 長谷川 眞理子 氏(総合研究大学院大学先導科学研究科教授)
(東京大学理学部生物学科卒業。専門は行動生態学、進化生物学)講演題目:「進化の考えと人間観」
要旨: 生物は時間とともに変化して現在にいたるという考えを進化と呼ぶ。それに対し、西欧キリスト教の自然観では、現在見られる生物はすべて、創造の日に神が作って以来変化しない。それゆえ、進化の考えは、聖書を文字通りに解釈する原理主義的なキリスト教の考えとは対立する。進化の考えは、ダーウィン以前からさまざまな学者によって提唱されてはいたが、真に科学的、実証的に進化の考えを提出したのは、英国の博物学者のダーウィンであった。現在では、地球上に生命が誕生したのはおよそ38億年前であり、以後、さまざまな生物が進化し、絶滅し、適応放散してきたことが知られている。進化は、生物学のさまざまな分野を統合する大理論であり、進化を考えなければ、生物現象のほとんどが意味をなさないとも言える。人間も生物であり、進化の産物である。このことは何を意味するのか、進化の考えが人間観に与える影響と示唆について考えてみたい。
【長谷川先生記】
※ 参加ご希望の方は、このページトップに掲載しております申込フォームに必要事項をご記入の上、
FAX: 03-3405-1668または電子メール[email protected]にてにて
2015年3月14日(土)までにお申込み下さい。原則定員20名とさせていただきます。
参加の可否につきましては、申込数にかかわらず、3月中旬にご連絡致します。
※ 本ご案内は、会員企業と過去のアスペン・セミナー参加者の皆さまにお送りしておりますが、どなたでもご応募いただけます。
※ 万が一お申込み多数の場合は、会員企業からの派遣を優先させていただきます。
※ また、同一企業からのご参加は、人数を制限させていただく場合がございます。
詳しくは日本アスペン研究所セミナー事務局に、できればメールにてお問い合わせください。
一般社団法人日本アスペン研究所(三村)
〒106-0032 東京都港区六本木6-15-21 ハークス六本木ビル2階
E-mail: [email protected]
TEL: 03-6438-9208、FAX: 03-3405-1668
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